【歴史】暇を持て余した社畜がギリシャ神話をざっとまとめてみた①【vol.001】

働かずに食える新世界の神になりたい。

ということで、今回はギリシャ神話をざっとまとめます。

長いので2,3パートに分けます。

 

 

1.世界の創生から最高神ゼウスの誕生

1-1.世界の始まり 

世界は初め、虚空と混沌と呼ばれるカオスが広がっていたと言われていました。

そのカオスから、大地の女神「ガイア」・冥界の神「タルタロス」・愛の神「エロス」が生まれます。やがて、ガイアは天空の神「ウラノス」を生み、ふたりは結ばれ、子を成しました。

 

最初にティタン神族という12体の巨人が生まれ、つぎに1つ目のキュクロプスと、100の手と50の頭を持つヘカトンケイルを生みました。

しかしウラノスは異形の形を成すキュクロプスヘカトンケイルを忌み嫌い、奈落と地獄のタルタロスへと幽閉してしまいます。

ガイアは我が子を追い出したウラノスに怒り、復讐を計画します。

 

母のために、手を挙げたものはティタン神族のひとりである農耕の神「クロノス」でした。

クロノスはウラノスの寝込みを襲って、男根を鎌できりとり海へ投げ捨てます。(ヒェッ)

こうして、ティタン神族の支配が始まるのですが、捨て台詞にウラノスがクロノスにある予言を告げます。

「お前も、自分の子供に権力を奪われるだろう」

 

1-2.クロノスの疑心暗鬼

ウラノスに代わり、クロノスが天地の神へと君臨しました。

ガイアの娘「レア」を妻とし、子供を生むのですが、ウラノスの予言をひどく恐れ、次々に生まれてくる赤子を丸呑みしていくのです。(どうゆうこと・・・)

流石にしんどく思ったレアは、6番目の子供「ゼウス」が生まれる前に、離島へと避難します。そこがクレタ島です。

 

ゼウスは無事育つのですが、いつも落ち込んでいる母を可哀想に思い、クロノスを倒して兄弟たちを取り返す計画を立てます。ガイアはゼウスに子供を吐き出させるための薬を与えます。ゼウスはクロノスが寝ている間に飲み物に混ぜて、薬を飲ませたのです。

 

クロノスは苦しみ、今まで飲み込んできた5人の子供「ポセイドン」「ヘラ」「ハデス」「ヘスティア」「デメテル」を吐き出しました。

そして、ゼウス達とクロノスを筆頭としたティタン神族の争いが始まるのです。

 

1-3.最高神ゼウスの誕生

 決着のつかない戦いが続く中、ガイアがゼウスに、「タルタロスに閉じ込められているキュクロプスヘカトンケイルに助力してもらいなさい」と助言します。

強力な力を手に入れたゼウス達は、クロノスを見事打ち破り、タルタロスへと幽閉することに成功しました。

ここで何故か、ガイアが我が子を幽閉したことに逆ギレします。そして、巨人族ギガントマキアを引き連れてゼウス達に攻め入ったのです。ギガントマキアには神々の攻撃が効かないため、ゼウスは神と人間の半神半人の「ヘラクレス」を戦わせて応戦します。

 

ガイアは最終兵器として、息子のひとり巨大怪物「テュポン」に追撃させます。これに驚いたオリュンポスの神々のほとんどは、動物の姿に変身してエジプトへと逃げていってしまいます。(そのため、エジプトには動物の姿をした神々が多いようだ)

 

ゼウスは瀕死になりながらも、山を投げつけるという荒技を使い、テュポンを倒します。現在も、シチリア半島のエトナ火山の下敷きになっていると言われています。 

ゼウスは最高神となり、兄弟達と息子を含めたオリュンポス12神で、世界に秩序を与えていくのです。

  

2.人間の誕生とクレタ文明の繁栄

2-1.パンドラの箱

人間を作り出したのは、ティタン神族のひとり「プロメテウス」でした。彼は人間をよく思わないゼウスとは反対に、常に味方でした。

食物を人間と神とで分配する時、骨ばかりの肉を神に、身の多い肉を人間へと分け与えたりしていました。その為、ゼウスから反感を買い、人々から火を使えないように取り上げられてしまいました。

プロメテウスは、天界の暖炉から火を持ち出して、人間へと与えることによって、人々は再び火を使えるようになったのです。

 

これに激怒したゼウスは、プロメテウスをひっ捕らえて、カウカサス山の頂上に縛りつけ、永遠に臓物をワシに食い啄ばまられる罰を与えます。

さらに、鍛治の神「ヘパイストス」に人類最初の女性「パンドラ」を作らせ、彼女に「決して開けてはいけない箱」を渡します。そして、プロメテウスの弟「エピメテウス」の元へと行かせたのです。

 

エピメテウスは、兄からゼウスからの贈り物は受け取るなと言われていましたが、パンドラに一目惚れしてしまい、彼女を妻とします。

幸せに暮らすのですが、ある日パンドラは好奇心に負けて、ゼウスから貰った箱を開けてしまいます。

これにより、苦しみや憎しみという概念が生まれ、災厄に満ちた中で僅かな希望に縋って生きる世界へと変わってしまったのです。

 

2-2. エウロペの略奪とミノタウロスの伝説

紀元前2000年ごろ、エーゲ海の南にあるクレタ島に初のギリシャ文明が発達しました。

クレタ文明(ミノア文明)は、開放的な宮殿を持ち、各地のギリシャの王国と交易を行う文化でした。この時代にアテネという街が生まれたと言われています。

 

フェニキスの王女「エウロペ」に一目惚れしたゼウスは、正妻ヘラの目を盗むために、真っ白な美しい牡牛の姿に変身して、エウロペクレタ島まで略奪しました。

そして、ふたりの間には三人の兄弟が生まれます。

 

クレタの王位を巡って、三人は争います。そのうちのひとり「ミノス」は、ポセイドンに「王になったら、美しい牡牛を生贄として捧げる」と約束することで王に君臨することができました。

しかし、その約束を守ることができず、ミノス王の妻「パシパエ」は、牡牛に欲情する呪いをかけられてしまいます。

その結果、顔が牛で体が人間の「ミノタウロス」が生まれるのです。

 

成長する度に凶暴になるミノタウロスを閉じ込めるため、ミノス王は一度入ると二度と出ることができない迷宮を作り、閉じ込めます。

そして、アテネから少年少女を生贄に捧げるという風習が生まれたのです。

悪習を止めるために立ち上がったのが、アテナイの王子「テセウス」です。彼は、ミノタウロス討伐の為、自ら生贄に志願しました。

 

彼の勇姿に感激されたミノス王の娘は、帰り道がわからなくならないようにと、テセウスに赤い糸玉を渡します。糸をほどきながら、迷宮の奥へと進み、ミノタウロスを討伐し、無事帰還するのです。

2-3. エーゲ海の由来

アテナイの王「アイゲウス」は、息子のテセウスが帰ってくるのを待っていました。テセウスと「ミノタウロスを討ち果たして帰ってくる場合は、船を白旗にすること」という約束をしていました。しかし、テセウスはすっかり忘れていて、黒旗のまま船を出していました。黒旗を見たアイゲウスは悲しみのあまり、海へと身投げしてしまうのです。

アイゲウスが由来となり、その海はエーゲ海となりました。

2-4. イカロスの翼

 ミノタウロスを閉じ込める迷宮「ラビュリンス」を作ったのは「ダイダロス」という人物でした。彼は、ミノス王の娘に赤い糸玉を渡すよう入れ知恵をしていたことが、ミノス王にバレてしまいます。その罰として、ダイダロスと、ダイダロスの息子「イカロス」は高い鉄塔に閉じ込められてしまいます。

 

ここから脱出を図るふたりは、鳥の羽を集めて翼を作ります。

父は息子に、「イカロスよ、あまり高く飛んではいけない。翼を固めているロウが溶けてしまうよ」と忠告します。

しかし、神になった気分だと興奮するイカロスは、父の言いつけを破り、高く高く飛んでしまいます。それをみた太陽神「アポロン」は怒り、イカロスの羽を溶かし、海原へと墜落させるのです。イカロスが落ちた海を「イカリア海」と呼ばれています。

 

 

今回はここまでです。

次は、トロイア戦争あたりをまとめていきます。

まだまだ勉強中なので、解釈が違ったり、面白いネタがあったら教えて欲しいです。

よろしくお願いします。

 

mgr